78防護手袋(1)2023年版(2022.10)耐切創性の試験方法は、2種類あります。2016年に改正されたEN 388:2016では、上記に加えて、実状に合わせたEN ISO 13997の耐切創性の試験方法が追加されました。対象布を測定台に固定して、試験刃を用い、20 mm長を切断するのに必要とされる切断荷重・ニュートン[N]を算出します。その算出結果から、さらに測定を行い、耐切創性を6段階(レベルA~F)で示します。■EN ISO 耐切創性[N]…表1耐切創性弱い強い対象布を測定台に固定し、5ニュートン[N]の荷重で回転刃を動かし、貫通するまでの往復回数を測定します。これを標準布と交互に測定して、評価値を算出し、耐切創性を5段階(レベル1~5)で示します。EN 388:2016では、試験刃を鈍化させる手袋について、EN ISO 13997の耐切創性の試験でも評価することが義務付けられました。耐切創性弱い強い■耐切創性[指数]…表1試験方法 耐摩耗性[回数](1) 耐切創性[指数](1) 引裂強さ[N](1) 突刺強さ[N](1)100 1.210 20 500 2.525 60 2,000 5.050 100 8,000 10.075 150 ― 20.0――レベル1レベル2レベル3レベル4レベル5試験方法 EN ISO耐切創性[N](1) EN 衝撃保護性25101522レベルAレベルBレベルCP 又は F(2)レベルDレベルE30レベルF注(1) 試験未実施又は不適合の場合、Xと表示します。 (2) P:PASS(合格) F:FALE(不合格)PAbrasion resistance レベル1~4、X1耐摩耗性Blade cut resistance レベル1~5、XTear resistance レベル1~4、X3引裂強さPuncture resistance レベル1~4、X4突刺強さCut resistance レベルA~F、X5EN ISO 耐切創性Impact Protection P 又は F(F及び試験未実施の場合は、非表示又はX)6EN 衝撃保護性12345625欧州規格EN 388:2016では、保護手袋の機械的物性強度を6項目で評価しています。EN 388:2003から2016に改正され、新たに が追加されました。562耐切創性EN 388:2016「Protective gloves against mechanical risks」耐切創性の試験方法は、2種類あります。2016年に改正されたEN 388:2016では、上記に加えて、実状に合わせたEN ISO 13997の耐切創性の試験方法が追加されました。対象布を測定台に固定して、試験刃を用い、20 mm長を切断するのに必要とされる切断荷重・ニュートン[N]を算出します。その算出結果から、さらに測定を行い、耐切創性を6段階(レベルA~F)で示します。■EN ISO 耐切創性[N]…表1耐切創性弱い強い対象布を測定台に固定し、5ニュートン[N]の荷重で回転刃を動かし、貫通するまでの往復回数を測定します。これを標準布と交互に測定して、評価値を算出し、耐切創性を5段階(レベル1~5)で示します。EN 388:2016では、試験刃を鈍化させる手袋について、EN ISO 13997の耐切創性の試験でも評価することが義務付けられました。耐切創性弱い強い■耐切創性[指数]…表1試験方法 耐摩耗性[回数](1) 耐切創性[指数](1) 引裂強さ[N](1) 突刺強さ[N](1)100 1.210 20 500 2.525 60 2,000 5.050 100 8,000 10.075 150 ― 20.0――レベル1レベル2レベル3レベル4レベル5試験方法 EN ISO耐切創性[N](1) EN 衝撃保護性25101522レベルAレベルBレベルCP 又は F(2)レベルDレベルE30レベルF注(1) 試験未実施又は不適合の場合、Xと表示します。 (2) P:PASS(合格) F:FALE(不合格)PAbrasion resistance レベル1~4、X1耐摩耗性Blade cut resistance レベル1~5、X2耐切創性Tear resistance レベル1~4、X3引裂強さPuncture resistance レベル1~4、X4突刺強さCut resistance レベルA~F、X5EN ISO 耐切創性Impact Protection P 又は F(F及び試験未実施の場合は、非表示又はX)6EN 衝撃保護性12345625■表2 材料の耐透過性の試験結果(クラスについては、表3参照)種類手袋試験方法(1)JIS T 8030:2015品番推奨試験化学物質[CAS No.](2)58-73537-17693-26002-10058-43558-27038-51429-500GL-3000FGL-6GL-11-37GL-11-26(3)(3)(3)(3)(3)(3)(3)(3)アセトン[CAS:67-64-1]×××6××5×××2アセトニトリル[CAS:75-05-8]×××61×61×12二硫化炭素[CAS:75-15-0]1××6××××61×ジクロロメタン[CAS:75-09-2]×××1×××××××ジエチルアミン[CAS:109-89-7]11×61×××221酢酸エチル[CAS:141-78-6]11×61×2××12n-ヘキサン[CAS:110-54-3]666666×1661メタノール[CAS:67-56-1]31163162533水酸化ナトリウム(40質量 %)[CAS:1310-73-2]66666666666硫酸(96質量 %) [CAS:7664-93-9]12264254646硫酸(18質量 %) [CAS:7664-93-9]66666666666テトラヒドロフラン(THF) [CAS:109-99-9]×××61×××××1トルエン[CAS:108-88-3]21×62×××621アンモニア,無水(99.99 %)[CAS:7664-41-7]342×5362543塩素(99.5 %)[CAS:7782-50-5]66666666666塩化水素(99.0 %)[CAS:7647-01-0]46346566666■表3 耐透過性の分類クラス平均標準破過点検出時間t[min]6480<t5240<t≦4804120<t≦2403 60<t≦1202 30<t≦ 601 10<t≦ 30×不適合注記1.表中の数字は、表3のクラスを示しています。(2022年9月現在)2.この結果は、化学防護手袋を安全に「使用できる時間」を示すデータではありません。 使用できる時間は、使用環境や作業内容等によって変わります。注(1)JIS:日本産業規格 表3「平均標準破過点検出時間」は、化学物質の透過速度が、0.1μg/cm2/minに 達するまでの時間です。 (2)CAS No. とは、アメリカ化学会の Chemical Abstracts Service が提供するデータベース (CAS ON-LINE)における化学物質の登録番号(Registry Number)です。 (3)アンセル社から提供されたデータを記載しています。(2020年8月現在)「アンモニア,無水」、「塩素」、「塩化水素」については、で試験したデータを記載しています。 ただし、58-735の「アンモニア,無水」はアンセル社から提供されたデータを掲載しています。■表1 性能レベル耐切創レベル
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