2026年版 総合カタログ
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123要求防護係数= 測定の結果得られた有害物質の濃度有害物質のばく露限界濃度※The Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals:化学品の分類及び表示に関する世界調和システム※短時間ばく露で生命・健康に危険がある状態(IDLH:Immediately dangerous to life or health) 生命に対する差し迫った脅威があり、不可逆な健康への悪影響を生じさせる、又は危険から避難するための個人の能力を減退させる環境●金属アーク溶接等作業を継続して行う屋内作業場●特定化学物質障害予防規則、有機溶剤中毒予防規則、鉛中毒予防規則、  粉じん障害防止規則の規定に基づき、第三管理区分に区分された場所(管理濃度)●濃度基準値が設定されている物質濃度基準値又は管理濃度が設定されていない物質は、化学物質の評価機関によって設定された値を参考にします。 (日本産業衛生学会の許容濃度、米国産業衛生専門家会議「ACGIH」の時間荷重平均限界値「TLV-TWA」など)また、法令に呼吸用保護具の種類又は指定防護係数が規定されている場合は、その規定に従います。の場合は、その基準値を参考にします。P.103参照 国によるGHS※分類で危険性・有害性が確認された、ラベル表示、安全データシート(SDS)等による通知とリスクアセスメント実施の義務の対象となる物質のことです。(リスクアセスメント対象物以外の化学物質は努力義務です。) 業種、事業場規模に関わらず、リスクアセスメント対象物を製造又は取扱う全ての事業場では、リスクアセスメントを実施する必要があります。リスクアセスメントの結果、リスク低減措置として呼吸用保護具を使用する場合は、次のとおり選定します。選定方法は、厚生労働省通達「防じんマスク、防毒マスク及び電動ファン付き呼吸用保護具の選択、使用等について」 (令和5年5月25日 基発0525第3号)及びJIS T 8150:2021「呼吸用保護具の選択、使用及び保守管理方法」に示されています。作業環境中の有害物質の測定結果から、 要求防護係数を求め、その値を上回る指定防護係数 を有する、有効な呼吸用保護具を選択します。酸素濃度が18%未満の場合は、妥当性評価を満たし、全面形面体をもつ指定防護係数1,000以上の給気式呼吸用保護具を選択します。さらに、IDLH※環境の場合は、複合式エアラインマスク又は自給式呼吸器を選択します。P.113参照防護性能に関係する事項以外の要素(着用者、作業、作業強度、環境等)を検討します。顔の特長、矯正めがねの有無、着用時間、コミュニケーションの取り方や気候条件などを考慮し、 適切な呼吸用保護具を選択します。フィットテストとは、事業者が着用者に適した面体を提供するため、計測装置等を用いて、顔と呼吸用保護具のフィットが良好で あることを客観的に確認する方法のことです。フィットテストの方法には、定量的フィットテストと定性的フィットテストがあります。次の場合に、面体を有する呼吸用保護具を労働者に使用させるときは、JIS T 8150:2021「呼吸用保護具の選択、使用及び保守管理方法」に定める方法又はこれと同等の方法によって、1年以内ごとに1回、定期に、フィットテストを実施します。●金属アーク溶接等作業を継続して行う屋内作業場●特定化学物質障害予防規則、有機溶剤中毒予防規則、鉛中毒予防規則、粉じん障害防止規則の規定に基づき、 第三管理区分に区分された場所●リスクアセスメントに基づくリスク低減措置として呼吸用保護具を労働者に使用させる事業場 有害性評価次の事項を確認します。●酸素欠乏(酸素濃度18%未満)の有無 ●IDLH※環境のおそれがあるか●有害物質の種類 ●有害物質のばく露濃度 ●有害物質のばく露限界濃度妥当性評価有害物質のばく露限界濃度適切性評価リスクアセスメント対象物呼吸用保護具の選択方法フィットテスト化学物質のリスクアセスメント

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