1272023年版(2022.10)電動ファン付き呼吸用保護具等国家検定及び日本産業規格(JIS)の規格概要PAPRG-PAPR厚生労働省の規格(国家検定)電動ファン付き呼吸用保護具(粒子状物質に対応)Powered Air Purifying Respirator for Particulate MatterJIS T 8154:2018有毒ガス用電動ファン付き呼吸用保護具(有毒ガスに対応)Powered Air Purifying Respirator for Toxic Gases(のG-PAPRは、PAPRの国家検定合格品です。)略語等の意味DOP:フタル酸ジオクチルS:Solid 固体NaCl:塩化ナトリウム3:粒子捕集効率 99.97 %以上σg:幾何標準偏差2:粒子捕集効率 99.0 %以上P:Powered Air Purifying Respirator1:粒子捕集効率 95.0 %以上L:Liquid 液体JIS T 8153:2002「送気マスク」■送気マスクの一般的な構造JIS T 8153:2002で送気マスクは 「空気源からの空気をホース又は中圧ホース、面体等を通じて着用者に送気する構造のもの」としています。■マスクの種類及び形式 種類形式使用する面体の種類ホースマスク肺力吸引形面体送風機形電動面体、フェイスシールド、フード手動面体ALマスク(1)エアラインマスク一定流量形面体、フェイスシールド、フードデマンド形面体プレッシャデマンド形面体複合式エアラインマスクデマンド形面体プレッシャデマンド形面体電動ファン付き呼吸用保護具(以下、PAPR)は、事業場その他で空気中に浮遊する粒子状物質(粉じん・ヒューム・ミストなど)に対して使用する ろ過式呼吸用保護具です。有毒ガス用電動ファン付き呼吸用保護具(以下、G-PAPR)は、有毒なガス若しくは蒸気(以下、有毒ガス)又はこれらと混在する粒子状物質に対して使用する ろ過式の呼吸用保護具です。フィルタで有害物質を除去した清浄空気を、電動ファンで面体等の内部へ送る構造です。PAPR及びG-PAPRは、高い防護性能と快適性を安定して提供し、防じんマスク・防毒マスクと比較すると、呼吸がはるかに楽になります。対応ガスの種類(表示色)試験ガス(2)最高許容透過濃度[ppm]L級M級H級試験濃度[%]規格値[分以上]試験濃度[%]規格値[分以上]試験濃度[%]規格値[分以上]有機ガス用(黒)シクロヘキサン 50.03500.3300.5100ハロゲンガス用(灰及び黒)塩素 10.02400.3150.5 60アンモニア用(緑)アンモニア500.1401.0102.0 40亜硫酸ガス用(黄赤)亜硫酸ガス 50.03350.3150.5 50酸性ガス用(灰)塩化水素 50.03800.3800.5100硫化水素用(黄)硫化水素10 0.02350.3200.5 50注(1)G-PAPRの吸収缶を通して面体等の方向に流れる平均流量で試験。(2)最高許容透過濃度:吸収缶に試験ガス含有空気を通した場合、吸収缶を通過した空気中の試験ガスの濃度が破過と判定されない最高の濃度。■形状による種類 PAPR G-PAPR面体形(使用する面体等の種類) ・全面形面体 ・半面形面体直結式隔離式ルーズフィット形(使用する面体等の種類) ・フード ・フェイスシールド直結式隔離式■面体内圧(面体形のみ)PAPR G-PAPR■最低必要風量(ルーズフィット形のみ)PAPR G-PAPR大風量形0 Pa <面体内圧< 400 Pa通常風量形[面体内圧は、※に該当する呼吸条件で試験]大風量形138 L/min通常風量形104 L/min■電動ファンの性能による種類 PAPR G-PAPR区分性能試験における呼吸条件 ※大風量形正弦波、(1.6±0.08 L/回)×25回/min[平均吸気流量:40±2.0 L/min]通常風量形正弦波、(1.5±0.075 L/回)×20回/min[平均吸気流量:30±1.5 L/min]<粒子捕集効率の試験条件>試験粒子DOP【液体】NaCl【固体】粒径分布の中央値[μm]0.15 ~ 0.25(σg ≦ 1.6)0.06 ~ 0.1(σg ≦ 1.8)試験濃度[mg/m3]≦ 100≦ 50試験流量[L/min]大風量形 : 138 L/min通常風量形 : 104 L/min試験時間400 mg 供給されるまで200 mg 供給されるまで■ろ過材の粒子捕集効率 PAPR G-PAPR(防じん機能付き)試験粒子による区分粒子捕集効率[%以上]DOP【液体】NaCl【固体】PL3PS399.97PL2PS299.0PL1PS195.0■漏れ率による種類PAPRG-PAPR防じん機能なし防じん機能付き区分漏れ率[%以下]S級0.1A級1.0B級5.0区分漏れ率[%以下]Ⅰ級0.1Ⅱ級1Ⅲ級4区分漏れ率[%以下]全漏れ率[%以下]ⅠS級0.10.1ⅠA級1ⅠB級5ⅡA級11ⅡB級5ⅢB級45[漏れ率による種類は、※に該当する呼吸条件で試験]■警報装置の種類(ルーズフィット形のみ) 次の着用者に知らせる警報装置を有するものでなければならない。PAPRG-PAPR警報装置の種類等級風量低下警報装置送風量が最低必要風量に 近づいていることを知らせる 警報装置全ての漏れ率の等級Ⅰ級ⅠS級ⅡA級Ⅱ級ⅠA級ⅡB級Ⅲ級ⅠB級ⅢB級警報装置の種類S級A級B級最低必要風量に近づいていることを知らせる警報装置●●●電池の電圧がPAPRを有効に作動できる電圧の下限値となったことを知らせる警報装置──●■吸収缶の種類(1) G-PAPR注(1) ALマスク エアラインマスク及び複合式エアラインマスクの総称詳細はP.11送気マスク送気マスクは、事業場、火災現場、船舶、トンネル、石綿除去作業等の現場において、酸素欠乏空気、粒子状物質、有毒ガス・蒸気などを吸入するおそれがあるときに使用する呼吸用保護具です。ただし、環境空気中の酸素濃度及び有害物質濃度によって、使用できない場合があります。詳細はP.45
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