2023年版 総合カタログ
114/132

溶接ヒュームの測定結果から「要求防護係数」を求め、その値を上回る「指定防護係数」を有する呼吸用保護具を選定します。金属アーク溶接等作業を継続して行う屋内作業場以外での溶接作業等は、性能区分RL2等以上のフィルタを取付けた呼吸用保護具をお選びください。■要求防護係数の求め方■ マスクの選定方法【例】マンガン濃度の測定値のうち最大の値が1.0mg/㎥の場合PFr=1.0mg/㎥=20要求防護係数(PFr)「20」 を上回る指定防護係数を 有する呼吸用保護具を選定。0.05mg/㎥表1 電動ファン付き呼吸用保護具電動ファン付き呼吸用保護具の種類指定防護係数全面形面体S級PS3 又は PL31,000A級PS2 又は PL290A級又はB級PS1 又は PL119半面形面体S級PS3 又は PL350A級PS2 又は PL233A級又はB級PS1 又は PL114フード形又はフェイスシールド形S級PS3 又は PL325A級20S級又はA級PS2 又は PL220S級、A級又はB級PS1 又は PL111表2防じんマスク防じんマスクの種類指定防護係数取替え式全面形面体RS3 又は RL350RS2 又は RL214RS1 又は RL14半面形面体RS3 又は RL310RS2 又は RL210RS1 又は RL14使い捨て式DS3 又は DL310DS2 又は DL210DS1 又は DL14■ 指定防護係数表3書面を添付する場合電動ファン付き呼吸用保護具の種類指定防護係数フード形S 級かつPS3 又は PL31,000半面形面体300フェイスシールド形300一部例外があり、製造者が表3の指定防護係数を上回ることを明らかにする書面を、その呼吸用保護具に添付している場合に、表3の指定防護係数を適用することができます。要求防護係数(PFr)=溶接ヒューム中のマンガン濃度の測定値のうち最大の値(mg/㎥)0.05[マンガンに係るばく露の基準値](mg/㎥)溶接ヒュームについて、労働者に神経障害等の健康障害を及ぼすおそれがあることが明らかになったことから、労働者へのばく露防止措置や健康管理を推進するため政令、省令等の改正が行われました。(令和3年4月1日から施行、一部に経過措置あり。)金属アーク溶接等作業を継続して行う屋内作業場で、新たな金属アーク溶接等作業の方法を採用又は変更するときには、個人サンプリングによる空気中の溶接ヒューム濃度を測定し、その測定結果から有効な呼吸用保護具を使用させることが義務付けられました。 金属アーク溶接等作業 継続して行う屋内作業場 屋内作業場 ①金属をアーク溶接する作業②アークを用いて金属を溶断し又はガウジングする作業③その他の溶接ヒュームを製造し又は取り扱う作業 (燃焼ガス、レーザービーム等を熱源とする溶接、 溶断、ガウジングは含まれません。)建築中の建物内部等で金属アーク溶接等 作業を同じ場所で繰り返し行わないもの は含まれません。次のいずれかに該当する作業場のことです。・作業場の建屋の側面の半分以上にわたって壁、 羽目板、その他のしゃへい物が設けられている 場所・ガス、蒸気又は粉じんがその内部に滞留する おそれがある場所溶接作業用保護具(マンガン対策)面体を有する呼吸用保護具を使用させるとき、JIS T 8150:2021に定める方法又はこれと同等の方法により、1年以内ごとに1回、定期的に、その呼吸用保護具が適切に装着されているかの確認(フィットテスト)が義務付けられます。フィットテストには、サンプリングアダプター又はサンプリングプローブを備える面体の使用が必要です。実施者被験者    (マスク内圧・フィッティングテスター)は、顔と呼吸用保護具のフィットの良否(フィットファクタ)を確認するための装置です。漏れ率と同時にマスク内圧をリアルタイムで確認できます。P.99参照フィットテストについては1132023年版(2022.10)

元のページ  ../index.html#114

このブックを見る